たま吾郎ルーティーン

元戦略コンサルタントの備忘録。

内省力

先日読んだ本に内省力という言葉が多用されていた。

「反省」は聞き馴染みがあるが、「内省」という言葉は正直あまり使ったことがない。

「内省」という言葉について考えてみた。

 

そもそも内省とは?

内省とは、自分自身の心と向き合い、自分の考えや言動について省みることです。

要は客観的に自分の行動を考えることです。

 

起こった出来事に対して「どう感じたか?」「なぜそう感じたか?」「なぜその行動をしたか?」といった内容を自問自答することで自己分析する行為が内省です。

 

「内省」と「反省」の違い

「内省」と似た言葉に「反省」という言葉があります。

反省とは、誤った考えや言動を振り返り、必要に応じて周囲に伝える行為のことを言います。

反省の目的は誤りを正すことであり、既成の事実に対して、「なぜミスをしたのか?」「どこに問題があったのか?」と自分自身の間違いを振り返り、原因や理由を探っていきます。

これに対して、内省はあくまで自ら気付きを得るために客観的な視点から自己の言動を振り返る行為であり、誤りを正すことだけが目的ではありません。

 

内省を行うメリット

PDCAによる自己改善

自身の経験を振り返り、その時になぜ成功/失敗したのかを考える習慣を作ることで、少ない経験の中で多くの成功体験を積むことが可能です。

 

自分が行った行為が本当に正しい選択だったのか?、衝突してしまった時にどんな対応をしていれば回避できたのか?など、内省的に振り返りの習慣を作ることで、自分の長所や短所の把握の気づきに繋がります。

 

②対応力の向上

急速に環境変化が起きる昨今、常に改善を繰り返すことが求められています。

内省をすることで、それまでは気付かなかった物事や思考のノウハウを掴むことができ、その結果、業務効率化からパフォーマンス向上につながることもあるでしょう。

また、自分自身の伸ばすべきポイントや改善点を見つけることができれば、目まぐるしい変化にも柔軟に対応できる力が身に付いていくはずです。

 

③セルフコントロール力の醸成

内省を習慣化させると、メンタル面の強化に繋がります。

例えば、誰かに注意された時、感情的になってしまい改善に向かうことができなければあらゆる問題を引き起こす可能性が生じます。

失敗を後に引きずるのではなく、内省して客観的に事実を分析できれば、自分自身の改善すべき点が見え、感情と事実を切り離すことができるのです。